リベルタ『歯の話』talk

リベルタ『歯の話』


タウン誌 リベルタ『歯の話』に2010年3月から2014年1月まで掲載されました。

  • セラミックブラケット
    DACユニバーサル

    矯正治療時に歯の表面につける金具(ブラケット)ですが、これがとても目立つので嫌われ者です。

     大人には、ほぼ全員セラミックブラケットを使用しています。 これならあまり目立ちません。最近は子供さんでも、これの要望が強くなってきています。いじめの原因になるのでしょうか? 私の甥は小学3年生、その子の父が「矯正はじめたら、みんなにいじめられるんじゃないか」と心配していたのですが、 桜井歯科医院にて前歯にセラミックブラケットをつけたところ、「これなら大丈夫ですね」と安心しました。

     ある成人女性の方は同居の家族の方が半年後にやっと気付いたという逸話もあります。
    桜井歯科医院のスタッフもブラケットつけた日に、「家族になにかいわれるかなあ」と話してたのですが「だれも気付かなかった」とのこと。

     そういう目で見なければ、周りはあまりわからないみたいです。

  • 上だけ治ればいいのか?
    歯科治療水安全施設認定証

     また、今回も歯列矯正のはなしです。 ときどきある話ですが上の歯並びだけなおしたいという患者さん(親御さん)が、いらっしゃいます。 上の歯が目立つからということみたいです。上さえ、きれいに並べばいいと思っているようです。つまり見た目だけということですね。 大体お断りしています。

     なぜなら上と下の歯は、隣り合う歯車のようなものだからです。 歯車は歯と歯が噛み合ってはじめてまわります。同様に噛み合わない上下の歯は咬めないと同時に他の問題も起こります。 隣り合う歯車の片方が正常で、もう片方がおかしな並びの歯車だとしたらどうでしょう。 スムーズに回らないだけでなく、正常なほうもこわれるのではありませんか?

     人間の歯でも似たようなことが起こります。 上の歯並びだけきれいになおしても下の歯並びが悪ければ、やがて悪いほうにつられて上の歯並びが悪くなってしまうという現象が起きます。 お金と時間の無駄になるだけです。

     もちろんこれは歯列矯正に限った話ではありません。 噛み合わせは上下ワンセットですから歯の詰め物一カ所でさえ、ないがしろにできないものなのです。

  • シザースバイト
    恋ヶ窪 神山歯科医院 受付

    シザースバイトとは、鋏状咬合。はさみみたいに咬むということです。

     上の歯と下の歯がすれ違い、歯の側面同士が咬むのです(模式図と写真参照)。
    歯は縦方向の力には強いのですが、横方向の力には弱いのです。これでは、あまり咬めないばかりか歯周組織にも悪影響を与えます。

     放置すると、少しずつ歯が伸びてさらに悪化します。 顎を横に動かすと、この歯ばかりがあたるので歯がぐらぐらになるか顎関節症を引き起こすこともあります。 実際にこういう患者さんは結構いらっしゃいます。いまは問題なくても将来ぐらぐらになるおそれがあります。

      実際に鏡で御覧になって、心配であればかかりつけの歯医者さんに一度診ていただいたらいかがでしょうか?

  • インプラント矯正
    恋ヶ窪 神山歯科医院 待合室

     インプラント矯正とは、なんのことでしょうか?
    インプラントを利用して矯正することです。 なんのことだかわかりませんね。

     インプラントという動かないものを柱にして、歯を動かすのです。
    ふつうのインプラントを用いたり、使い捨てのマイクロインプラントを用いたりします。
    簡単なのはマイクロインプラントです。

      矯正治療では絶対的な固定源があると歯が都合よく楽に動いてくれます。 矯正とは結局のところ顎の骨のなかで歯を動かすことなのですが、歯と歯の引っ張り合いということにしばしば遭遇します。 そうなると、どうしても作用と反作用の法則が働きます。 すなわち動かしたい歯は動くけど、動かしたくない歯も動くというジレンマが生じることもあります。 そのことで、昔から先生方はいろいろと苦労されてきたわけです。

     そこでマイクロインプラントです。これは骨に固定されるので絶対的固定源となります。
    インプラントには痛いイメージがつきまといます。 しかしこのマイクロインプラントは骨に埋め込むネジのようなもので、 さすがに麻酔はしますが埋入時も除去時も術後の痛みは殆どありません。

  • ”ふつう”の盲点
    恋ヶ窪 神山歯科医院 ユニット

    小学生のお子さんが「歯が痛い」とのことで治療し、それがよくなったときに次回に尋ねます。  「どうだった?」 大概「ふつう」と答えます。わたしも若いときは少々ガクッときました。 しかし、小学生が「おかげさまで何でも食べられるようになりました。」などと言ったらはっきり言って気持ち悪い。 実は、ふつうとは最高のことなのです。  歯が気になるときは、歯のことが意識にのぼってきます。絶えず意識します。 暇さえあれば舌で押して、「まだなおらない」と憂鬱な気分を味わいます。 しかし、気にならないときは歯のことが意識にのぼってこないので、まるで歯なんてこの世にないかのようです。 空気のようなものです。それがふつうということです。   ところが歯が気になりだして歯医者さんに行ったら、もはや手遅れということもあります。 抜くこともあります。歯周病や痛みのないむし歯がそれです。 長い年月をかけて少しずつ進行するのです。その場合は自分では気がつきません。  だから、なんでもなくても最低1年に1回は、かかりつけの歯医者さんに診てもらうことをおすすめします。

  • 挺出(ていしゅつ)とは?
    恋ヶ窪 神山歯科医院 個室ユニット

    歯というものは咬み合う歯がなくなると少しずつ伸びてきます。これを「挺出(ていしゅつ)」といいます。  本当に少しずつなので自分では気がつきません。例えば右下の奥歯だけが2,3本抜けた場合を考えてみましょう。 歯医者さんで取り外し式の部分入れ歯を作ったとします。 しかし、痛いとか異和感があると言って、反対側でも食べられるので入れ歯をしない。 または入れ歯を紛失し、すぐに新しく作ればいいのですが忙しいのを理由に作らずに、そのまま何年も経過するとどうなるか?   それに相対する右上の奥歯が少しずつ伸びてきます。ひどい場合は右下の歯肉に咬み込むぐらいまで伸びます。 こうなると入れ歯が入れられないばかりか全体の咬合のバランスが崩れてきます。 ときどきこのような患者さんをみかけますが、我々歯科医も苦慮することがあります。  そうならないように、きちんとした入れ歯をつくってもらうか、 入れ歯がいやならばインプラントのような固定式のものをいれて咬めるようにすることです。

  • 乳歯抜歯のタイミング
    恋ヶ窪 神山歯科医院 トイレ・洗面

     きょうは小学校1年生のお子さんのお母様から質問です。 質問「こどもの下の前歯(乳歯)2本の裏側に大人の歯(永久歯)が2本生えてきました。 歯医者さんでその乳歯2本を抜いてもらいましたが、永久歯2本が斜めに並んで狭いところにギューギューにつまっているようで、 このままでは歯並びが悪くなってしまうのではないかと心配です。となりの乳歯も抜いてもらったほうがいいでしょうか?」  答え「しばらく様子をみてください。永久前歯が裏側に生えるのは自然なことです。 あと、人間は舌で下の前歯を無意識に押しています。この段階でとなりの歯(乳側切歯)を抜かないほうがいいです。 永久歯が舌の方に生えてくることによってそれを舌が押して、その力が顎骨や歯槽骨の成長を促進しているからです。 骨が成長すればスペースができて歯が並ぶでしょう。 もちろん例外もありますので、お近くの歯医者さんに一度みてもらってください。」

  • 親知らずについて
    BEAM ON

     最近、親知らず周囲の歯肉が腫れて苦労された方が何人かいらしたので今回は親知らず(第3大臼歯)の話です。  主に下の親知らず周囲が腫れることが多いです。親知らずは20歳前後で生えるのですが1番奥なので、なかなか自分でもわかりません。 エックス線ではじめてわかる場合があります。 やっかいなことに、きちんとした方向で生えてちゃんと噛めるようになる人は少ない気がします。 きちんと並んで上の歯と噛み合うならば、もちろん抜く必要はありません。  しかし、斜めに生えたり完全に水平になったりすると悪者になることがあります。 つまり手前の第2大臼歯との間に食べかすがつまって双方とも虫歯になったり、周囲歯肉の腫れや痛みをおこしたりします。  結局のところ、抜歯しかないのですが、生え方によっては口腔外科でないと対応が難しい場合もしばしばあります。

  • インプラント
    B/B CHECKER

     どうしても入れ歯がいやだという人はインプラント(人工歯根)をいれるか、またはなにもいれないかということになりますが、 インプラントというとなにかこわいとか難しいというイメージをもっている方が多いようです。  もちろん難しいケースはあります。そういうのは最初から手をださなければいいだけの話です。 医者は自分の技量をわかっているはずなので、それ以上のことをやらなければいいわけです。  簡単なケース(その医者にとって簡単ということですが)では、あける穴は最小限、歯肉を剥がさず、 インプラントの直径ほどの穴をあけるだけで、出血もほんの少しという手術もあります。 歯肉を剥がさないので、縫う必要もありません。  手術といえるほどのものかと思います。抜歯のような手軽さ程度のものです。

  • 人間の欲求
    電動麻酔

     人間の欲求は、いろいろとあると思いますが、その中から一つ選ぶとしたら人によって違うということが考えられます。 なかには「名誉欲」が1番という人がいるかもしれません。 「睡眠欲」が1番という人もいるでしょう。 でも、大多数のひとのベスト3のなかには、ふつう「食欲」がはいっているのではないでしょうか(仙人を除いては)?  昨今は飽食の時代で、不況といいながらも、TVやネットなどで情報を仕入れ、美味しいものを求めては、 東へ西へと走りまわっているひとが多いと聞きます。  でも、その美味しいものを味わうには丈夫な歯が必要です。 特に一番大事な歯は、ふつう六歳ぐらいで生える六歳臼歯(第1大臼歯)です。  これを本当に大事にしていただきたいです。早い子は五歳で生えるのでなんとか虫歯にならないようにしてください。 いちばん奥に生えるのと、特に生え始めは見えにくいので、その時期になったらお母さんは注意して、お子さんの口のなかを見ていてください。

  • ホープレスの歯
    TWIN BREASOR

     どうしようもない歯のことを「ホープレスの歯」といいます。 ホープレスなのに、頑として抜かないという方がいらっしゃいます。  ホープレスの歯は、大体において汚いし、歯周病菌にまみれています。 そして、お口のなかで膿をだしながら、周囲に臭いにおいをまき散らしています。 むりやり抜くわけにはいきませんから、私たち歯科医にはどうすることもできません。  ある程度お歳を召されると誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。 むせやすい方いませんか? そういう方は、お口の中の菌を気管に吸い込む可能性が高いです。 お口の中は清潔に保ちたいものです。  また、歯周病菌が血中に入るとやがて心臓の血管がつまり心筋梗塞になるという怖い話もあります。 1本の歯にこだわることで、全身の健康を害すこともありえるのです。 「ホープレスの歯」は早めに抜いてもらって下さい。

  • 食片圧入
    Varios 970

    食片圧入とは歯と歯の間に食べかすがつまることです。 食片圧入を放置すると食物がそこに滞留するため虫歯になります。 そして、その部分は菌が繁殖する温床となるので歯周病も増悪していきます。  つまったときに、いちいちとればいいという場合も確かにあります。 しかし、以前はつまらなかったのに、最近つまるようになったという場合は要注意です。 それは歯周病のサイン(徴候)です。これがもっと進行すると、つまったことにさえ気付かなくなります。  「ここにつまってますよ。」とこちらが言っても「そうですか。 知らなかった。」ということが、たまにあります。 歯周病の進行で歯がグラグラになって、歯根膜組織が鈍感になると、つまったことに気付かないわけです。  そうならないように、もし、食片圧入に気付いたら早いほうがいいので、 歯医者さんに行って御相談ください。 「この辺が詰まるんです。」と。

  • 入れ歯について
    TWIN BREASOR

    他院で義歯(とりはずし式の入れ歯)を入れたが、半年もしないうちに合わなくなったとクレームを言う方がたまにいらっしゃいます。  「ちょっと待ってください。 義歯をつくる前に歯を抜きませんでしたか?」と問うと、「2,3本抜いた。」とのこと。  歯を抜くと、今までその歯をささえていた歯槽骨というものが不要となり、骨が吸収されてアゴがやせるという現象が起きます。 それで、義歯とアゴとの間にすき間ができるのです。 歯を抜いて、最初の半年~1年ぐらいは顕著にやせていきます。  「じゃあ、抜いて1年ぐらいしてから、義歯をつくればいいの?」ということになるかもしれませんが、それは酷な話です。 その間、食べられないし、前歯なら体裁わるいです。  すき間をうめる(義歯を裏打ちする)方法もあるので、お近くの歯医者さんに御相談ください。

  • 歯列矯正について
    Varios 970

     学校健診のシーズンです。 ここ何年かですが 「歯並びが悪い。」 とこちら側が指摘すると親御さんも理解が有り、 歯列矯正する児童が増えてきたような気がします。  だいぶ昔のことですが、こちら側の勧告に対して「余計なお世話だ。」という親御さんも少なからずいらっしゃいました。 歯列矯正は普通の虫歯治療と違い保険が効かないということも原因でしょう。 そして、やらないよりはやったほうがいいという性質のため、あまり無理には勧められないという現実がありました。  ただし、症例によっては先延ばしにして、遅い時期に始めると時間がかかることもあるので早い時期に始めるほうがいいようです。 たとえば、上下が反対になる咬み合わせ(反対咬合)は、反対に咬むのがそのまま癖となってしまうのでなかなか自然には治りません。 歯並びは小学校低学年のうちに治しておきたいものです。

  • 交差咬合
    TWIN BREASOR

     前回、「反対咬合」の治療について早いほうがいいと述べましたが、「交差咬合」についても早いほうがいいです。  「交差咬合」とは咬合が左右にずれることですが、簡単にいうと歯列をUの字に例えると2つのUを横にずらして書いた状態といえばわかってもらえるでしょうか? 右は上の歯が外側に、左は下の歯が外側に(またはその逆)位置する状態です。  このまま放置すると、最初は咬み合わせのズレだけかと思っていたら左右アンバランスに顎骨が成長して、 前からみると顔が左右非対称でひん曲がっているということになります。  たった1本だけ歯並びが悪くても起こることがあります。どこかの歯が先にあたって咬み合わせの経路がその歯に誘導されてしまうことが多いです。 その状態でしか咬めない(食べられない)ので、自然になおることはあまりないでしょう。  結局のところ外から手を加えてあげる必要があります。矯正治療について、早めに御相談ください。

  • 水に感謝
    Varios 970

     先日、自宅で断水がありました。 結果的には数時間だったのですが、シャワー浴びられない・洗い物できない・トイレ流せないなどという不平を漏らし、 いつになったら復旧するんだろうという不安がもたげました。  震災に遭われた方はもっとひどい思いをしているにもかかわらず、そんなことはつゆほども思わずにです。  もし、歯医者さんで水が止まったらどうでしょう。歯を削るには熱が発生するので冷やす水が必要です。 うがいもできません。義歯を洗うのにも水が必要です。それよりも、まず医者が手を洗えません。 器具の洗浄ができません。不衛生です。 「器具についた血液を流すには流水がいちばんです。」と学校で習いました。  普段あたりまえのように使っている水に感謝です。水を供給してくださっている関係機関に感謝です。

  • 歯は骨が支えている
    TWIN BREASOR

     インプラントを入れるために骨に穴をあけるというと驚く方もいらっしゃいます。 そもそも歯というものは骨が支えているというのを知らない方もいます。 歯ぐき(すなわち肉)が支えていると思っているようです。  逆にこちらが驚くわけです。というわけで歯は骨が支えています。 正確には歯と骨に間には歯根膜という線維組織がありますが、これについて述べると、 きりがないので「歯は骨が支えている」と理解するほうがいいです。  健康なひとの場合、歯の全長の約半分が骨におおわれています。 しかし、歯石と菌、または異常な咬み合わせにより少しずつ骨が減ってきます。 これが歯周病です。簡単にいうと歯周病は歯根のまわりの骨が溶ける病気です。  そして、残念なことに多くの場合、痛みをともなわないということです。痛みなく進行してしまうのです。 「なんか最近歯がぐらぐらするなあ」ということで歯医者さんに行ったら歯根の先っちょ 2,3mmしか骨が支えていなかったなどということもあります。  やはり、定期的に歯医者さんに行くしか手はないと思います。

  • まずはご相談を
    Varios 970

     歯科に関しての原稿を毎月書いているわけですが、ご自分にあった記事を切り取って大事にとっておいて下さる方がいらっしゃいます。 私としても、非常にうれしいことです。  先日いらっしゃった方はインプラントの記事をもってきて「今入れてる義歯がこのインプラントというものでなんとかならないか」とのことでした。 上の義歯がすぐ落っこちてきて困っているご様子。 見てみると今の義歯をちょっと修理すればなんとかなりそうだったため、結果的にインプラントをいれる必要はありませんでした。 長年使っている義歯には愛着があり、慣れているため修理のほうがいい場合も往々にしてあります。  この方のように意中の医院がありながら、その医院に行こうかどうしようかと何ヶ月も迷っている方もいらっしゃるようです。 でも、一度御相談ください。 「きょうは相談だけ。」と言って気軽に歯科医院に訪れてはいかがでしょうか?

  • 関連痛とは?
    TWIN BREASOR

    関連痛とは原因でないところが痛むことをいいます。 本来の原因が胃にあるのに肩が痛くなったり、心臓に原因があるのに腕が痛くなるということがあります。 歯では上下の歯でそういうことが起こります。つまり下の歯が原因なのに上の歯が痛く感じることが実際にあります。  先日経験した例では、その患者さんは左上の4番目の歯が痛いというのですが虫歯も歯周病も全然なく、とてもきれいな歯でした。 全体のエックス線をとると、左下の親知らずの虫歯以外には原因らしきものがなかったのです。 「この親知らずがあやしいですね。これが原因じゃないかな?」と言いましたが患者さんは、なかなか納得してくれません。 しかたなく、その日は痛み止めだけ処方して帰っていただきました。 後日、「やはり痛いのでなんとかしてくれ。」ということで、再来院されてようやく親知らずを抜いたわけです。 結果は左上の痛みは全くなくなって「不思議ですねえ」とのこと。  結局のところ痛みは最終的に脳が判断するのでそういうことが起こるようです。 予備知識として持っていただければと思います。

  • 歯科麻酔と貧血
    Varios 970

     最近、立て続けに似たような患者さんがいらっしゃいました。 おふたりとも過去に歯科治療で貧血を起こした経験があるとのことでした。 麻酔注射をしたら貧血を起こしてしまい、その後の治療ができなくなったそうです。  歯科において、麻酔ができないとできることが本当に限られてしまいます。抜歯や歯の神経をとることができません。 でも「まあやってみましょう」ということで、「ほぼ無痛麻酔」をためしにやってみることにしました。結果的にうまくいきました。 どうやら、おふたりの過去の貧血は麻酔の薬理作用が原因ではなく、麻酔時の痛みからくる不安感や恐怖感によるものであったと推察されます。  こういう方は意外に多いようです。子供のときの痛かったトラウマをかかえて、虫歯を放置している方もかなりいらっしゃいます。 でも治療法もだいぶ進歩してきているので、歯医者さんの門をたたいてみてはいかがでしょうか?

  • ビルとインプラント
    TWIN BREASOR

     最近、家の近所でビル建設をしていますが、騒音はそうでもありません。 ビルの基礎工事というとスコーン、スコーンと連打して杭を地中に叩きこんでいたのが思い出されますが、それは過去のことのようです。 今では騒音等の問題もあり、事前に地中に穴をあけてそこに杭をいれていくそうです(他にもたくさんの方法があるらしい)。  あらかじめ穴をあけて杭をいれるというのは、歯科のインプラントに似ています。で、今回はビル建設とインプラントを対比してみました。  地盤が骨で、杭がインプラントということになります。 そして、「ビルがどんなに立派でも、地盤が弱いとだめ」というのは 「インプラントやその上部構造がいくら強くても、骨粗鬆症などで骨がスカスカだとだめ」ということと通じます。 また、「地中に水道とか電気のライフラインが通っていたら、その部分は杭を深く入れることができない」というのは、 「太い血管や神経が通っていたら、そこに深くインプラントをいれることができない」というのと似ています。  こう言うと不安を抱くかもしれませんがドクターはそのへんのことはきちんと考慮して手術しています。

  • 妊娠するまえに
    Varios 970

     もう、何年も前の話になりますが妊娠中の外国人の方の歯を抜いたことがあります。 「痛くてしょうがないから抜いてくれ」とのことで、やむなく抜きましたが医者としてもあまり気持ちのいいものではありませんでした。  妊娠中はできるだけ歯科治療は避けたいものです。 簡単な虫歯治療や歯石をとる程度なら問題ありませんが、エックス線・服薬はなるべく避けたほうがいいでしょう。 文献から簡単にまとめてみると妊娠2ヶ月~4ヶ月以内はエックス線でも薬剤でも催奇形の可能性があり、 それ以降はエックス線では精神遅滞、薬剤では胎児毒性などの可能性があるとのことです。 もちろん歯科におけるエックス線は防護エプロンによりおなかは護られるので殆ど問題はありません。 薬剤では安全な薬を使い、量をまもれば問題ないようです。  しかし、可能性はゼロではありません。 私が言いたいのは妊娠前に痛くなりそうな歯は治療を済ませておくべきであり、 抜くべき歯は(親知らずも含めて)抜いておくべきであるということです。

  • 治療を途中でやめると
    TWIN BREASOR

     歯科治療を受けている途中で来院されなくなる方がいらっしゃいます。 軽い風邪程度なら治ったらもう医者にかからないという方が殆どだと思います。自然治癒力というものがあります。  しかし、歯科の場合は痛みがなくなっても歯は崩壊したままです。 忙しいとか面倒だとかの理由で通わなくなるものと思われます。 歯に穴があいたまま気にせずに放置すると、そこには食べかすが常にたまった状態がつづきます。歯磨きしても、うがいをしても食べかすがとれないままです。 虫歯菌の温床となり虫歯はどんどん進行します。神経(歯髄)をとっている場合は尚更です。  痛みが出ないため本人も気にならず、歯は崩壊の一途をたどります。 永久歯で最もよく噛める第一大臼歯の虫歯には注意が必要です。特にこどものときは歯が軟らかく幼若永久歯と呼ばれます。 虫歯の進行がとても早いためすぐに神経(歯髄)に達してしまいます。 歯根も未完成で、その時点で根の成長が止まってしまうこともあり、ひどいときは抜歯になります。  では、大人なら大丈夫かというと何年も放置しているとやはり抜歯になります。

  • 歯の自然治癒力
    Varios 970

     前回、自然治癒力について書きましたが歯にも自然治癒力がないわけではありません。 初期の虫歯ならまだ治る可能性があります。歯の表面は虫歯菌により発生する酸および酸性の飲食物等にさらされ絶えず溶解しています。 唾液には緩衝能があり唾液に含まれる重炭酸イオン等が酸を中和し、お口の中を中性にもどす働きをします。 さらに唾液中のカルシウムやミネラルが歯の溶けた部分にとりこまれエナメル質の主成分であるハイドロキシアパタイトを修復します。 これが再石灰化です。  一方は溶解、他方は修復です。要はバランスです。 歯の表面にきれいな唾液がさらさら流れているという状態であれば表層の修復はうまくいくわけです。 だらだらとオヤツを食べたりジュース等を四六時中飲んでいたら、 歯の表面はベタベタな歯垢がついた状態で唾液は歯の表面まで到達することができません。 そうなるとバランスは溶解の方に傾くのです。これが虫歯です。  では、軽い虫歯なら治るからといって治療しないというのはどうでしょう。 再石灰化はあくまでも初期虫歯であって、穴があいている場合は元通りに治るということはないです。

  • 歯周病の全身への影響
    TWIN BREASOR

     最近は、人工関節置換術をうける方が多くなってきました。 部位的には股関節や膝・肘・肩関節などが代表的なものです。医科におけるインプラントといえます。 それで、そういう方が手術前に歯科の治療を受けるように主治医に指示されるようです。 歯周病や虫歯の菌が血中に入り、めぐりめぐって人工関節の部分に感染を起こしてしまうことがあるからです。  他に、歯周病が全身に及ぼす影響として糖尿病・心臓病があげられます。 歯周病をやっつけようとする白血球が歯周病菌の出す毒素に触れるとある因子を放出しそれがインシュリンの働きを妨害するので糖尿病が悪化します。 糖尿病が悪化すると血液がドロドロになり歯肉の毛細血管がつまって歯肉の血行が悪くなり歯周病が悪化します。  つまり歯周病が糖尿病を悪化させ、糖尿病が歯周病を悪化させるという悪循環が起こります。 また、歯周病菌や糖尿病は動脈硬化を起こし心臓や脳の血管をつまらせることもあります。 命にも関わるので早めに治しておきたいものです。

  • 矯正的挺出
    Varios 970

    以前、「挺出」について書いたことがありますが、 簡単にいうとおくちのなかで歯が伸びてしまって邪魔くさい状態で、咬合に悪影響があるというものでした。 で、今回はそれを良い方に利用しようというものです。おくちのなかで根っこだけになってしまった場合についてです。  虫歯により歯が根っこだけになってしまい、 さらに歯肉の下まで虫歯になっていると差し歯ができないことがあります。 それは歯根と差し歯の境界が肉の下の深いところにあると血だらけで型もきれいにとれず、仮にできたとしてもそこは病的ポケットとなり炎症を起こします。 さらに虫歯がもっと深いと歯肉を越えて骨のレベルなので論外となります。過去においては抜歯しかありませんでした。  でも、歯根の長ささえ十分にあればちょっとずつ引っ張り上げて、 まだ虫歯になってないきれいで硬い歯質を外界に出してあげるほうが賢明です。 人為的挺出といえます。簡単な矯正の手法を使います。歯根は結果的に短くなってしまいますが抜歯よりはいいでしょう。 では破折した場合はどうかというと、これも残りの歯根の長さがあればということになります。

  • 歯ブラシについて
    TWIN BREASOR

     歯周ポケットというのはなんでしょう? 歯と歯肉の間の溝は健康なときは歯肉溝といいますが、異常に深くなってしまった場合は袋状のスペースができます。 まさにポケットのようです。カスがたまり歯周病菌の格好の棲家となります。  最近、なんか歯ぐきが痛いという方がいらっしゃいました。 みると歯ぐきには目立った炎症などはありませんでした。歯ブラシを変えてから痛くなったそうです。 聞くと極細毛というものでした。毛先が歯周ポケットの奥に届くようにと普通の毛の間に超細い毛のついた歯ブラシです。 どうやら、この極細毛で歯肉溝の中を傷つけてしまったようです。  極細毛、本当に必要でしょうか? 歯肉が健康な場合は歯肉はもともと引き締まっているので極細毛を使う必要はないし、 歯肉が病的な場合はポケットがありその入口から中にかけて歯石がふさいでいることが多いです。 その場合は極細毛であってもポケット内に入ることができません。やはり歯石をとる必要があります。 では歯ブラシですが、ごく普通のものでいいと思います。 まっすぐな柄、平均的に植えられた毛のものです。

  • インプラント報道について
    Varios 970

     各種報道により歯科インプラントのネガティブ面が強調されてしまったようです。 私見ですが、報道の問題点は簡単な症例も難しい症例も一緒くたにしてしまっていることです。 視聴者は全部同様にみてしまうのです。多くの方は「インプラントはとにかく恐い」という印象をもってしまったみたいです。 特にテレビの力は絶大で動く映像と音で、かなりのインパクトがあります。  ここで私がいくら「大丈夫ですよ。安心ですよ。」などといくら強調しても焼け石に水ほどの効果もないことは承知しているつもりです。 でも世の中には本当にインプラントを必要としている方もいらっしゃるので、そういう方も逡巡するようになってしまうのは、どうだろうと思うわけです。 結局のところ私が言いたいのは、安全で確実に成功できる症例から難しい症例までいろいろあるので、すべてに否定的な印象を持つのはどうかということであります。

  • プチ矯正
    TWIN BREASOR

     美容整形の分野でプチ整形があるように歯列矯正の分野ではプチ矯正というものがあります。 歯列矯正では歯の表面にブラケットという金具をつけますが、プチ矯正では全部の歯にブラケットをつけるのではなく、 前歯だけ上6本・下6本の合計12本のみつけます。 奥歯をいじらないので奥歯の咬み合せは変化しません。 したがって、現在の咬み合せを変えたくないが前歯の歯並びだけをきれいにしたいという場合に有効です。  食べるのに大事なのは奥歯なので奥歯をいじらない(動かさない)ということは矯正中も食べるのに支障がないということを意味します。 前歯だけなので治療期間も比較的短くできます。あとは通常の矯正治療よりはリーズナブルということです。  いいことずくめのように思われますが、どんな症例でもできるというわけではありません。 奥歯の咬み合せに問題のある場合は適応とはなりません。 でも、前歯に限った咬み合せの異常には適応です。

  • 歯垢
    Varios 970

     ある患者さんが学校健診で歯肉炎と言われたとのことで来院されました。 みると、歯磨きに問題があるようです。歯の表面にうっすらと歯垢がついています。 歯垢はたんなる食べかすではなく菌が繁殖しているネバネバとした塊です。これが虫歯や歯周病の原因です。  「歯、磨いてる?」と聞くと「磨いてます。」とのこと。実際、磨けていると思っているが磨けていない方が意外と多いです。 この方の歯ブラシを拝見したところ電池式の電動歯ブラシで電池が消耗していてそのパワーが弱くなっていました。 そのことに気がつかなかったのでしょう。 あとは歯垢というのは歯の色に近い黄白色のため見えにくいというのが難点かもしれません。  それで歯垢染色液(プラークテスター)という歯垢を赤く染め出すものもあります。 ただ市販のものにはきちんと染まらない商品もあるようです。もっと簡単に調べるには、自分の人差し指の爪で歯の表面をこすってみてください。 指先の爪と皮膚との間にカスがたまりませんか? たまらなければオーケーです。 たまっていたらニオイを嗅いでみてください。これが歯垢の正体です。

  • 義歯の扱い方
    TWIN BREASOR

     患者さんが義歯(入れ歯)を扱う上で大事なことはなんでしょう。それは日々のお手入れ(洗浄)です。  部分入れ歯の場合には、歯にひっかける金具の近辺は食べカスがたまりやすいところなので、その部分をよく磨いてください。 そして入れ歯だけではなく隣接する歯も表裏だけでなく、できるだけ360度磨いてください。 義歯に隣接する歯は常にカスがたまり歯の歯垢と義歯の歯垢(デンチャープラーク)とのダブルパンチで虫歯や歯周病になる率がとても高いです。  「総義歯で歯が1本もないからいいや」などと思わないでください。 誤嚥性肺炎の原因の一つに口の中が不潔なことがあげられますが、義歯がよごれていることも同じです。 「毎日、義歯洗ってるよ」と言う方も水でゆすぐだけの場合もあるようです。デンチャープラークはその程度では落ちません。 義歯の表面がヌルヌルしてませんか。ティッシュで強くこすってみてください。ティッシュが黄色っぽくなりませんでしたか? 1日に1回は入れ歯洗浄剤を溶かした液に一定の時間つけた後、義歯洗浄ブラシでこすりながら流水で洗うのがいいでしょう。

  • 合わない入れ歯をそのままにしておくと
    Varios 970

     歯を抜いたばかりのときに入れ歯をつくると最初の1年ほどは 急速にアゴがやせるので入れ歯が合わなくなってしまいます。 今まで歯を支えていた歯槽骨が不要のものとなり吸収されていくからです。アゴがやせると総入れ歯の場合には外れやすくなります。  部分入れ歯では残っている自分の歯が噛むたびにゆさぶられることになるので、 その歯がだんだんグラグラになります。 抜いたばかりでなくても少しずつアゴは変化するので個人差はありますが入れ歯は数年で合わなくなると考えた方がいいでしょう。  上の総入れ歯(または殆ど総入れ歯)の場合、合わない入れ歯を長期にわたって入れていると 前歯に相当する部分の骨が殆どなくなってフラビーガム(こんにゃく状歯肉)という状態になることがあります。 これが進行するとさらに悪化します。入れ歯が合っているかの判断ですが、指で左の奥歯を下から押して次に右の方を押して シーソーのように動いてしまうとこれは「合っていない」ということになります。  といっても御自分で判断するのはなかなか難しいと思うので お近くの歯医者さんで診てもらって下さい。

  • 入れ歯を作るとき
    TWIN BREASOR

     今年も残すところ、あとわずかとなりました。 年末まであと1週間ぐらいしかないという時期に「今年中に新しく入れ歯を作って欲しい」という方がごく稀にいらっしゃいます。  入れ歯なしで咬み合わせが安定していたら作ることも可能でしょう。 しかし総入れ歯または歯が残っていても上下が咬み合っていないという「すれ違い咬合」、残っている歯に深い虫歯があるとか、 グラグラの歯があるなどの場合には無理があると思います。今回は残っている歯に問題がない場合の話ですが通常、入れ歯は①型をとる。 ②咬み合わせをみる。③歯並びのチェック。そして④装着。というように最低4回は必要ということになっています。  では4日でできるのかということになるかもしれませんが、 その間に技工操作が入りますので1週間に1度のアポイントで約1ヶ月と考えればよろしいかと思います。  入れ歯は装着して1回でバッチリということもありますが、装着後に大体2,3回の調整が必要となります。 新しく入れ歯を作るときは余裕を持ってご来院下さるとよいかと思います。

  • 神経をとった場合
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     虫歯が、ある程度以上深く進行してしまうと最悪の場合、神経をとらなければならないことがあります。 そうなると治療が何回かかかるのですが途中で来院されなくなる方がいます。 きちんと通っていただければ、なにも問題ないのですが仕事が忙しいのを理由に中断される方がまれにいらっしゃいます。 神経をとると痛みが治まってしまうからでしょう。  神経をとる治療は歯根の中のみえないところの治療のため私たちも、まさに神経を使うところです。 最後には神経をとったところがきれいな状態になり、その部分が死腔とならないように詰めます(根管充填といいます)。 というわけで1回で治療が完了すればいいのですが、そうもいきません。数回かかることもあります。  治療を中断されますと根の中にいれておいた薬の効力が徐々に失われ 腐り始めたり仮づめのものがとれてしまうと食べかすが入り、菌にとっては絶好の温床となります。 それが時を経て歯が溶けてしまって抜かざるを得なくなった症例を何度もみたことがあります。  だから痛みがなくなったからといって治療を中断されないことを切に願う次第です。

  • 入れ歯の長所
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     入れ歯の長所として「痛かったら自分で外せばいい」とか 「残っている歯がどんな状態でもとりあえず作ることができる」というのがありますが今回は後者についてです。  これには但し書きがつきますが、やはり著しくグラグラしている歯は抜いたほうがいいでしょう。 グラグラの歯が前歯の場合、「みっともないので抜かれたら困る」というときは抜く前に型をとってあらかじめ入れ歯をつくっておいて、 抜いたと同時に入れ歯をいれるという方法もあります。  しかし極端な場合には型をとるだけで抜ける歯もあります。まあそれは別として欠点もあります。 それは抜いた状態を予想して入れ歯を作っているということと、抜くとその部分のアゴがやせてくるということで、 入れ歯とアゴとの間にスキ間ができてだんだん合わなくなってくきます。 でも抜いてから作ってもやはり合わなくなってくるので同じことかもしれません。 その場合には以前にも書きましたが裏打ちする方法があります。  前歯を抜いたら、しばらくマスクをして外出しなきゃダメだからと躊躇している方は 歯医者さんに御相談されたらいかがかと思います。

  • インプラントの長所
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     噛む力(咬合力)というものがあります。上下の歯を噛み合わせたときに何十キロという力が歯にかかります。 さて、インプラントと入れ歯、その力を支えているのは何でしょう? インプラントは骨にくっついています。骨が咬合力を支えています。  入れ歯はどうでしょう? 部分入れ歯の場合は残っている歯と歯肉で咬合力を支えています。 歯の本数が少ないと、ほぼ歯肉で支えています。インプラントは骨で、入れ歯は歯肉で咬合力を支えていると単純に考えればいいでしょう。 入れ歯の下には歯肉、歯肉の下には骨があります。歯肉は入れ歯と骨の間にサンドイッチされた状態です。 そこに咬合力が加わると、骨は変形しないので歯肉だけがつぶれます。これが「入れ歯による痛み」という現象です。  インプラントの場合には咬合力は直接、骨に伝わるのでつぶれるものはなにもありません。 よってなにも痛みません。これがインプラントの長所です。

  • インプラントの長所2
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     歯を失う原因は主に歯周病と思われがちですが、虫歯もその原因としてあげられます。 生まれもっての歯を天然歯といいますが、天然歯の虫歯の進行について述べましょう。天然歯は、まず虫歯になりそこで 歯医者さんで治療してもらえば進行を抑えることができます。  しかし放置すると虫歯が進行し歯のなかの神経(歯髄)まで侵され,それをとることになってしまいます。 神経(歯髄)をとったあとに痛みがなくなったということで、また放置すると仮詰めのセメントが消失してしまって穴があき、 そこに食べかすがたまり虫歯菌の温床となり、さらに虫歯が進行します。やがて歯根は徐々に溶けていき短くなったり ペラペラに薄くなって割れてしまいます。そして使い物にならなくなって抜歯にいたります。  一方、インプラントは虫歯にならないので 穴があくこともないし、溶けることもありません。これがインプラントの長所です。

  • 歯肉炎と歯磨き
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     学校健診で歯肉炎といわれても、どうか心配しないでください。 単に磨いてないか、磨いているつもりでも磨けてないかのどちらかでしょう。磨いてないのなら磨けばよいのです。 磨く時間は1分では短いと思うので3分ぐらい磨いたらいいでしょう。  後者の「磨いているつもりでも磨けてない」というのは歯ブラシの先っちょが歯にあたっていないということですが 歯ブラシが古くて先が拡がっているのであれば新しい歯ブラシを買ってください。目安としては月に1回は新しくしたほうがいいでしょう。  あとは磨き方ですが「こう磨くんだよ」といくら方法を説いてもなかなかうまくいきません。 洗面所の鏡に近寄って歯をよくみながら磨くことです。 ふつうの人は歯の形をなんとなく知っているけど歯科関係者ほどはわかっていないでしょう。 歯の1本1本に興味をもっていただければと思います。「こんな形してるんだあ」と。  そして歯ブラシの毛先があたる様子をよく観察してください。 そうすれば毛先の開いた歯ブラシで磨くことがいかに意味のないことかわかります。

  • 床矯正の問題点
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    学校健診をしていると歯列矯正をしている子がひとむかし前に比べ多く、 それだけ歯並びに関心があるというのは良いことだと思います。 床矯正(しょうきょうせい)をしている子もかなり多くなりました。床矯正とは入れ歯の材質のものを口のなかにはめるタイプのものです。  この床矯正ですが、いろいろと問題もあり特に左右に拡大する場合ですが、 拡大し過ぎて上下の歯が噛んでないというのをみたことがあります。 また個々の歯の3次元コントロールが難しいため結局最後はワイヤー矯正になることがあるようです。 だからワイヤー矯正がいやで床矯正を選んだ場合には中途半端に終わるかもしれません。   あとは長期間かかる場合もあるようですが、長い間(しかも1日に12時間以上)あのような装置をいれるのは苦痛かもしれません。 あとは舌の動きが制限されるので、しゃべりにくいというのがあります。  発音と脳には深い関係があるので、脳の発育時期に しゃべりにくいというのはどうなんだろうと考えてしまいます。

  • 虫歯とイオン飲料など
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     乳幼児歯科健診をしていると、お母さん方のなかには意外にイオン飲料が歯に悪い (虫歯をつくる)ということを知らない方が多いようです。ボトルの横に成分が小さく書いてあるのでみてください。 砂糖と書いてあればもちろん良くないし書いてなくてもブドウ糖とか果糖ブドウ糖液糖とか書いてないでしょうか? いずれも糖分なので歯のためには良くないのです。人工甘味料というのもあり、例えばスクラロースというのもあります。 砂糖がスクロースなので紛らわしいですが、スクラロースは非う触性(虫歯をつくらない性質)だそうです。  ところが甘味成分の全部がスクラロースではなくブドウ糖や果糖液糖も 入っていることがあるので注意が必要です。他に乳酸菌飲料も良くないです。糖分に加えて酸が歯を溶かします。 これらの飲料ですが、飲んではいけないというわけではありません。しかし問題は時間と量です。時間を決めて適量を飲ませることです。 これを飲ませておけばおとなしいからといって哺乳瓶にいれてだらだら飲ませるなんてことは絶対にやめていただきたいと思います。

  • 寝る前の歯磨き
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     歯科疾患を防ぐためには、歯をきれいにすること(歯磨き)です。 定期的に歯医者さんでプロのクリーニングを受けることはできますが、最終的には御自分で毎日磨くしかありません。  特に夜寝る前の歯磨きが不可欠です。眠っているときは口や舌をあまり動かさず唾液の分泌が少なくなるため、 歯に唾液がいきわたらず虫歯になりやすいです。ポイントは、きれいな歯にきれいな唾液をできるだけ長時間いきわたらせることです。 そのためにできるだけ歯がきれいな状態で眠ることです。  ブラッシング圧(歯ブラシをあてる力)が弱くて磨いているのに磨けていない方が多いです。 歯の上をなでているだけで全然よごれがとれていないという例もたくさんみてきました。  音も大事です。シャカシャカ音がきこえるぐらいがいいようです。 たわしでタイルなどを洗うときにシャカシャカ音がすると思います。 歯ブラシの毛先の端が歯と歯ぐきの境目にあたるようにして横磨きでいいので往復運動してみて下さい。 歯磨き粉をつけないで水だけで磨くならば歯がすり減ることはないでしょう。

  • 側方の歯の生え替わり
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     乳歯は最終的に永久歯に生え替わりますが、 永久歯の生える場所がなくならないようにスペースを保持する意味でも重要です。 今回は側方の歯の生え替わりについて述べます。  側方とは乳臼歯と乳犬歯の部分です。早めに乳臼歯を抜くことになると、 永久歯(第一大臼歯)が前によってきて永久歯である小臼歯や犬歯が生えるスペースがなくなって歯並びが悪くなります。  逆の例もあります。 一般的に小学校3年生ぐらいから側方の歯の生え替わりが始まりますが永久歯が 生えようとしているのに乳臼歯がなかなか抜けず、邪魔をしている場合があります。 この乳臼歯に咬む力がかかると永久歯の生える方向が曲がってしまうこともあります。 この場合は乳臼歯を早く抜くべきでしょう。しかしエックス線を撮らないとわからないことです。  さて、この側方の歯の生え替わりですが一般的には 小学校3年生ぐらいから高学年ですが中学で生え替わる子もいるので個人差がとても大きいです。 その子に合った対応が必要というわけです。

  • 歯科にかかる前に
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     歯科にかかる前に耳飾り、ピアス等は外してください。ヘアアクセサリー等もです。 歯科ではエックス線が不可欠です。最初だけでなく、根の治療では途中に何回かエックス線をとることがあります。 アクセサリーの金属が画像にうつってしまいます。  髪の長い方は後頭部で髪をまとめないでください。歯科治療では歯を精密に削ることが要求されます。 この辺が雑ではいけません。このときに大事なのが頭部の固定です。 頭部を歯科のいす(ユニット)のヘッドレストにできるだけキッチリと固定することがカギとなります。 その部分に髪の毛をまとめていると頭部が安定しません。前述のヘアアクセサリーもそうです。 後頭部を触って厚みがないことを確認してください。  大事な服の着用はご遠慮ください。歯や金属の削りカスが飛散します。 薬品または型をとる材料も稀に服につくことがあります。エプロンは完全ではありません。汚れてもいい服でいらしてください。 最後に、口紅も落としておいてくださると助かります。

  • 歯磨きの要点
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     歯磨きの要点は歯ブラシの毛先がカスのたまっているところに届くかどうかです。 ある方が一部分の歯肉だけ赤く炎症を起こしていました。「ここのところが炎症を起こしていますよ」と指摘したところ 「えっ、電動歯ブラシを使っているのに・・・」と驚かれた様子。  次の週に実際に電動歯ブラシを持参していただき「ここにこの角度であてて下さい」と助言しました。 1週間後みると歯肉の色がとてもきれいなピンク色に変化していました。また、別の方はいつも歯の間にカスがたまっているような状態でした。  ふつうの歯磨きは、やっているとのことなので、なにか別の方法をプラスしなければなりません。 歯間ブラシをすすめました。細い針金の周囲に毛がついているものです。やはり1週間後、歯肉の状態がとてもよくなりました。 単純にいうと歯周病菌のエサを奪えばいいということです。  但し、歯間ブラシは入らないところに無理に入れようとすると歯周組織を破壊してしまうので注意が必要です。 なんでも使えばいいというものではありません。お近くの歯医者さんにご相談されたらいかがかと思います。

  • デンチャープラーク
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    義歯の汚れをデンチャープラークといいます。プラークなので菌のカタマリです。 これは、しっかり義歯についているので流水でジャーッと洗っただけでは落ちません。 でも、流水で洗ったり水中保管するだけという方が意外と多いです。 義歯を流水で洗ってから隈無く触ってみてください。ヌルヌルしているところは、ありませんか? それがデンチャープラークです。 なぜ義歯を清潔にする必要があるのでしょう。エチケットだけではありません。 義歯の下の歯肉が赤くただれたようになる義歯性口内炎や、残っている歯を虫歯や歯槽膿漏にしてしまったり、誤嚥性肺炎の危険性があるからです。 ではどうするかというと、最も安価なのは義歯専用ブラシを使い、 水を流しながらゴシゴシ磨くことです。特に歯にひっかける金具の周辺に白いカスがたまってないかよく見てください。 義歯洗浄剤を使うのであればできるだけ毎日使用するほうがいいでしょう。 種々の製品があるので取り扱い説明書をよく読んでから御使用ください。 その際、洗浄剤だけでなく義歯ブラシも併用してください。

  • 歯の破折
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    歯科の病気を大きく分類すると虫歯と歯槽膿漏ということになりますが、 もう1つ「歯の破折」が挙げられるのではないかと思います。「歯の破折」は虫歯でもないし歯槽膿漏でもありませんが、 ときに重篤な症状を呈し抜歯に至ることもあります。 さて、この「歯の破折」ですが明らかに肉眼でみえる場合と殆どみえない場合があります。 外見上はなんでもないのに痛いこともあるし、痛みが全くなく徐々に進行することもあります。 知らないうちに歯のなかの神経(歯髄)が死んでゆき、根の先に膿みがたまることもあります。 それで、よくみたら歯にヒビがはいっていることに、やっと気づいたりします。 破折の原因としては外傷、硬いものを噛んだ、硬いものを噛まなくても 咬み合わせに問題がある場合もあり一概には言えません。痛みがでたりエックス線で根の先に病気があるのをみて、 はじめてわかることもあります。なかにはヒビがあっても、なんの症状もないこともあるので症状が出てから 治療するのがよいと思われます。

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